中村屋の歴史平成

平成 中村屋の出来事

平成に入り、ますます多様化するお客さまのニーズに対応するため、中村屋も様々な商品やサービスを展開します。本店のカリーライスに使われ戦前好評を博した「白目米」が戦局の悪化のため作付されなくなり、以後、「幻の米」になっていましたが、これを1996(平成8)年に復活、インドカリーの更なる追求を行います。また、中村屋のカリーを家庭でも、と市販レトルトカレーを発売するなど多様化する食のシーンへの対応も図ります。
菓子では月餅専門店“円果天”や黒糖菓子専門店“九六一八(現くろいちや)”米菓専門店“田ノ歩”などを次々に出店し、お客さまの本物志向にお応えしています。

一方、創業100年を超え、創業者の芸術家たちとの交遊関係から発展した「中村屋サロン」関連の展示会も開催されており、企業の社会貢献の一環として中村屋はメセナ活動にも協力しています。

1989年平成元年

埼玉工場、中華まん工場棟落成

「うすあわせ」「天成肉饅・餡饅」を発売

1991年平成3年

(株)エヌエーシー(後にエヌエーシーシステムに改称)に出資、子会社とする

1992年平成4年

通信販売事業を開始

1994年平成6年

産業振興への寄与に対し、農林大臣賞を受賞

「おこのみあられ 花手毬」を発売

1996年平成8年

幻の米「白目米」復活

こしひかりと白目米

中村屋の純印度式カリーは1927(昭和2)年の発売当初、インディカ米を使用していましたが日本人の口に合いませんでした。そこで使用されたのが江戸時代「殿様米」と呼ばれ珍重された「白目米」でした。白目米(写真奥)は通常の稲(写真手前)より背丈が高いため倒伏しやすく栽培が難しいお米です。更に収量も低く戦時の米穀統制で作付けが減り、戦後は栽培されていませんでした。
中村屋は純印度式カリー発売70周年を記念して白目米の復活に取り組み、1996(平成8)年に農業生物資源研究所で保存されていた種子を譲り受け、種籾からの栽培を始め収穫にまでこぎつけました。
カリー発売70周年の1998(平成10)年から店舗限定、期間限定でカリーライスに白目米を使用し始めました。現在は石川県で契約栽培を行っています。

1998年平成10年

つくば工場落成

つくば工場の外観と製造ライン

中華まんの拡販に伴い、茨城県牛久市桂町にある筑波南桂工業団地内に1997(平成9)年、つくば工場を設けます。工場はHACCP思考の区画分けと動線計画が取り入れられ、当社では初めての平屋建て工場となりました。

2000年平成12年

白目米の復活で農林水産大臣賞を受賞

「こがねはずみ」を発売

2001年平成13年

レトルト食品で市販市場に参入
市販用レトルトカレー「インドカリー」シリーズ5種を発売

旭屋書店から『新宿中村屋シェフが教えるカリー・スパイス料理』出版

供給体制の再編で東京工場閉鎖

創業100周年を迎える

2003年平成15年

『中村屋一〇〇年史』発行

食品工場レトルトパウチラインHACCP認証取得

2005年平成17年

中島岳志 著『中村屋のボース』出版、アジア・太平洋賞と大佛次郎論壇賞を受賞

2006年平成18年

チョコレート焼菓子専門の新ブランド「東京ショコラトリー」を展開

冷凍グラタン「海老のペンネグラタン」「蟹のライスグラタン」を発売

2007年平成19年

月餅専門店「円果天」を開店

2008年平成20年

インターネットでの通信販売を開始

TABLE FOR TWO活動に参加

東京国立近代美術館で特集展示「新宿中村屋につどった人々」開催

2010年平成22年

黒糖菓子専門店「九六一八」(現くろいちや)の1号店を開店

碌山美術館で「新宿中村屋サロンの美術家たち」展、開催

企画展のポスター

中村屋ゆかりの彫刻家 碌山。1910(明治43)年、彼が中村屋の居間で血を吐き帰らぬ人となってから100年目の2010(平成22)年に財団法人碌山美術館ではその記念展として「新宿中村屋サロンの美術家たち展」を開催しました。中村屋は所蔵作品の貸し出しやオリジナル土産の開発などで協力しました。

2011年平成23年

新宿区立新宿歴史博物館で「新宿中村屋に咲いた文化芸術」展、開催

企画展のポスター

中村屋ゆかりの地である新宿。その歴史を伝える新宿区立新宿歴史博物館で、同館と中村屋との協働企画展「新宿中村屋に咲いた文化芸術」展を2011(平成23)年に開催しました。
同企画展と併せて講演や料理教室なども開催し、多くのお客さまにご参加いただきました。

米菓専門店「田ノ歩」を開店

中村屋本店、改装のため閉店

市販用レトルトカレー「極める」シリーズを発売

2012年平成24年

市販用レトルトカレー「技あり仕込み」シリーズを発売

食糧支援としてレッドカップキャンペーンに参加

2013年平成25年

新宿区新宿歴史博物館で「中村彝-下落合の画室-」展、開催

企画展のポスター

中村屋サロンの中心人物の一人だった中村彝の下落合のアトリエが、新宿区立中村彝アトリエ記念館として3月に開館しました。
これを記念して新宿区歴史博物館では「中村彝-下落合の画室-」展を開催し、当社が所蔵している中村彝が描いた「小女」や「麦藁帽子の自画像」など6作品を貸し出しし、協力しました。

冷凍食品「伝統のインドカリー」を発売

WEBショップ「新宿中村屋 楽天市場店」が開店

2014年平成26年

(株)ハピーモアから全事業譲渡

安曇野市ふるさと観光大使に就任

(左)リーフレット表面 (右)リーフレット中面の一部

創業者 相馬愛蔵の生誕の地である長野県安曇野市から「安曇野市ふるさと観光大使」に選ばれ、2014(平成26)年4月に就任しました。

中村屋本店跡地に商業ビル「新宿中村屋ビル」がグランドオープン

ビルの外観と店舗、美術館のロゴマーク

2014(平成26)年10月29日に「新宿中村屋ビル」(地上8階、地下2階)がオープンしました。
「手の届く贅沢」、「心身の健康」をコンセプトに、美や食などに関連するテナント8店と中村屋のレストラン・ショップ3店の合計11店、中村屋サロン美術館から構成される商業ビルとなりました。

2016年平成28年

「洋食レストラン新宿中村屋」を開店

2017年平成29年

黒光製菓(株)から全事業譲渡

2018年平成30年

武蔵工場落成

武蔵工場 外観

生産能力を増強し、増産体制を確立するとともに生産の効率化を図るため、また、お客さまへ、より一層の安全・安心で付加価値のある商品を提供することを目的として2018(平成30)年、埼玉県入間市に武蔵工場を建設しました。
高品質な中華まんの需要が高まる中、当社独自の生産技術を集結させた中華まんの製造工場です。

2019年平成31年

(株)エヌエーシーシステムの全株式を譲渡

中華まんの工場見学施設「中華まんミュージアム」開館

まんがでよくわかるシリーズ『中華まんのひみつ』出版、全国の公立小学校、公立図書館に寄贈

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